-004.スクールバッグ

これが今日からお世話になるエコバッグ。軽くて何でも入ってばっちり。洗濯頻度は増えそうです。
これが今日からお世話になるエコバッグ。軽くて何でも入ってばっちり。洗濯頻度は増えそうです。

12才のマヤの5EME (フランスの中学2年生=日本の中学1年生*)の2学期ももう終わろうとしている。パリ市内の学校は公立も私立も制服のない学校がほとんど。マヤの学校は 小中高一貫だが厳しい服装コードがなく、高学年の子たちは相当自由にお洒落してる子が多い。昨年からショートパンツと胸の露出度の高いタンクトップは禁止 になったのだが、フルメイクにハイヒールで通ってる子もいる。ほぼ無法地帯と言った感じ。

パパやママに送り迎えしてもらう小学生はほとんど例外なくcartableと呼ばれるバックパックまたはコロコロの付いたバックパックで登下校する。フランスの学校の教科書、ノートは立派で大きくて厚くて重い。フランス小学生の荷物、平均の重さ8.5kgという統計を見たが、その通りだった。図工、体育のある日は更に荷物が増える。子供たちの小さな体に負担が大きすぎるとずっと討論になっているのだが、日本の教科書のように軽い紙で2部に分けて作るという事 をしてくれない。。。おまけに娘の学校には生徒のロッカーがないので全部持ち帰える。荷物が重すぎてcartableは1年使うとボロボロでゴミ箱行き。 時は年に2回買い替えざるを得ない。

中学になって2年目、学校側の苦肉の策、この学年から隣の席の子と教科書を共有する事を認めるようになったせいで急に荷物が少なくなった。自分の本を持って行く科目と友達の本を使う科目を分担して重たい教科書が約半分になったのだ。
私は以前からこの学校の中学2~3年以上の女の子たちがバックパックあまり持ってないのが不思議だった。急に大きめのショルダーバッグ、ハンドバッグ系に変わるのだ。学年が上がると科目も増えるし荷物も多いだろうに。しかもお洒落さんが多く、みんな可愛いのを持ってる。時にはびっくりするようなブランド物も。

この教科書共有システムに慣れて荷物が減ってきた我が娘。近頃は使い慣れたバックパックをほったらかしで去年の誕生日にもらったキャンバス地のトートバッグ にギュウギュウ荷物を詰め込んで登校するようになった。お姉さんの仲間入りである。無理矢理詰め込むので縫い目がほつれ、修理2回。鮮やかな黄色のバック もあっという間に薄汚れ、洗濯する事数回。数ヶ月でかなり貫禄が出て来たバッグ。そして新しいのが欲しくなったマヤ。
”欲しいのがあるんだけど、ヴァネッサxxxxの!みんな持っててとってもきれいなの。薄いピンクの革のがいい!” 
”えっ?学校に持ってくんでしょ。だめ。すぐ汚して壊すから。他に使えるのが家にあるからそれ使って。学校で体育のバッグ盗まれた事もあったしね。そんな高いバッグは買いません。お小使い貯めたら?”
”何年かかるか分かんない。そんなに待てないよ。私のバッグボロボロ”
年末、クリスマスプレゼントで手に入れたお友達が何人かいるらしい。12才なのにね。最近のパリの子もブランド志向になって来たな。。。ぐちぐちおばさんになる私。
”ママ、ソルドが始まったね~。ヴァネッサxxxxも安くなってるかな~。”
数回に及んでこのバッグをねだってきたが、どう考えても私的には許せず、こちらの姿勢を崩さなかった。

でもちょっと可哀相になって、ちょっと小さすぎてくたびれた黄色いバッグの代わりにと、クローゼットの中の黒いナイロンバッグをカスタマイズ。ヴァネッサxxxxのとはほど遠いがスパンコールいっぱいのアップリケを縫い付けてみた。
マヤもそこそこ気に入った様子。でもこれは取手が細くて荷物が多いと肩が痛くなるという。そしてもう一つ引き出しの奥にあったエコバッグを更に気に入り、今日はご機嫌で出かけて行った。しばらくスクールバックこれには落ち着きそうだ。
自由なお洒落の出来るフランスの学校は良いけれど、毎朝洋服選びでバタバタしているのを見ると制服あったらいいのになと思う事度々である。

(*フランスの学校制度は小学校5年間,中学校4年間,高校3年間)

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*MAYAちゃんのお部屋も[パリの子供部屋]で見ることが出来ます。

column by 多胡 美智子/Tago Michiko
1987年に渡仏。アメリカ人の夫、一人娘とパリ暮らし
衣食住に関するモノ作りが趣味。スタイリスト
長年住み着いたパリから近い将来N.Y.へ移住予定で準備中