-003.ぼくのなかま

パリ、こそだて、ぬいぐりみ

ひとりっ子の世来にはいつも小さななかまがいました。
寝る時も、ごはんを食べる時も、旅行する時もいつも一緒。
しかられたりして、悲しい時には何時も傍にいてなぐさめてくれる大切ななかま。
産まれたときから持っているガーガーことアヒルのぬいぐるみ。
お猿年に産まれたからな、おさるのぬいぐるみを大切にしていました。
この2匹のおさるには名前が有るのか、ないのか未だ知らない・・
世来の秘密?
フランスでは男の子もぬいぐるみを持つのは普通だし、大人になっても
大切に持っているもので、素敵な習慣だと思います。
言葉を持たない仲間だから、世来が何時もかれらの言葉になったり、
学校から帰ると、「おりこうさんにしてた・・・」なんて声をかける。
叱られて悲しい時には彼等も世来の涙でぬれていたり、お菓子を食べた後は
かれらの口元も汚れてる。いつも一緒だった。
思春期ににさしかかった頃、ガガーの首をしめながら、
くそババーって、私の代わりに人質になったガーガー。
ごめんね。

column by 高山美奈/Takayama Mina
マガジン ハウスのパリ支局で編集に携わり
THE CONRAN SHOP japanのディスプレー、SHOPマネージャーを兼任
現在はparis Palais RoyalのJOURNAL STANDARDE LUXEのSHOPマネージャー
18歳男子のママンでもある

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コメント: 1
  • #1

    Hiroshi Noguchi (火曜日, 28 6月 2011 09:09)

    偶然に見つけました。憶えていらっしゃいますか。けやき通りでの昔の思い出です。
    フランス映画のポスター、赤いオーニング、懐かしいです。