-015.フィロソフィカルなジュエリーデザイン

新作の"drawing" シリーズを見にきたお客さま。真剣に選んでいます
新作の"drawing" シリーズを見にきたお客さま。真剣に選んでいます
Jewelry Huntingカード。日常の中で”偶然の美”を発見する新プロジェクト
Jewelry Huntingカード。日常の中で”偶然の美”を発見する新プロジェクト

ベルリンとパリを拠点とし活動しているファッション・レーベル、BLESS (ブレス) でインターンを経験した後、ジュエリー作家としてベルリンで活躍されているnaoko ogawa (小川直子) さんを今回はご紹介したいと思います!

日本でも洋服やデザイン好きな方には特に人気と知名度が高いBLESSですが、小川さんも日本に住んでいた頃からBLESSが好きで注目していたファンの中のひとり。デザイナーが来日し、講演も開催されるという情報を入手した時は、これは良いチャンスだ!と直感し、迷わず自分のポートフォリオを持って聞きに行ったそうです。

 

その当時はドイツ語はおろか、英語も全く話せない状態だったとか。しかし、躊躇する事なく講演終了後、デザイナーの元に駆け寄り声をかけ、自分のポートフォリオを見てもらうために差し出した相手がInes Kaag (イネス・カーグ)。

専用Boxに入った数々のアクセサリー類。お茶を頂きながらじっくり見せて頂きました
専用Boxに入った数々のアクセサリー類。お茶を頂きながらじっくり見せて頂きました

もし、その時パリのマーケットを担当していた、もう1人のデザイナーである Desiree Heiss (デジレー・ハイス)だったら… 同じBLESSでも行き先がベルリンではなく、パリだったかもしれなかった…と興味深いエピソードを話してくれました。

その後、ベルリンへはワーキング・ホリデー ビザを使用し、BLESSのアトリエでインターンとして働くために渡独。インターン終了後は学ぶ事が多かったBLESSで働きたい!と申し出た際、「あなたは自分でできる」とカーグ氏に言われたのが大きな転機となり、ベルリン ベースでジュエリー作品を作り続ける事を決心し、現在に至ります。

渡独する前は東京都内のアクセサリー会社のデザイナーとして2年間、朝から夜遅くまでの働くスタイル。しかし、その中でも自分の作品を"作り続けていた"小川さん。

光りが当たる角度や反射で様々に輝くブローチ
光りが当たる角度や反射で様々に輝くブローチ

体調を崩すこともあった中、少ない時間を確保するのは決して簡単ではなかったはずです。彼女の行動力と情熱がつまったストーリーに私はすっかり引き込まれ、何度も聞いた内容をメモするのを忘れそうになりました。

 

只今、『Jewely Hunting』という名のプロジェクトが進行中の小川直子さん。人体の上に降り注ぐ光も「モノの所有」と同様に「偶然の美」を所有できた高揚感を覚えるであろうと提唱する試みは、アート的で非常に興味深いもの。今後の新作とプロジェクトが待ち遠しいのでした!!

naoko ogawa
http://naokoogawa.com

日本から商品のお問い合わせは上記HPのContactより可能です。

新作だけではなく過去のコレ

クションも見せて頂きました 

今回の取材で想定外のお買い物。コチラのロングネックレスを

即決しました


 アトリエの作業デスクの上。

ペパーミントグリーンのビーズ

が美しい!

会話をしながら手先は休ませず、正確に作業をしていく小川さん。さすがプロ!


Column by  藤原恵美 / Emi Fujihara
ベルリン在住、ヴィンテージ雑貨や食器を扱う
DILL objectsのオーナー&バイヤー

www.dill-objects.com