-006.春をたのしむ-2

アトリエ春-2


肌寒さが続いたと思ったら突然暑くなったり、あまり春らしいとは言い難い今年のパリでしたが、
‘春をかんじる’ アトリエ、二回目のこの日は、寒くも無く暑くも無い、穏やかで心地良い陽気でした。
こういう爽やかな日は、忘れかけていたパリの良さをまたひとつ発見する時でもあります。
 


前回つくった作品が無事に焼き上がり、色付けです。
子ども達は、ママやパパに相談することもなく、また、周りのお友達の様子をうかがうこともなく、
迷いなく自分の色を選んでいました。
そしてそれぞれの作品を、それぞれの色でデコレーションしていました。


 

この‘迷いなく選ぶ’ということが、大人にはなかなか出来ないことです。
バランスがどうとか、お部屋に合う色を考えたりとか、つい、頭で考えてしまいます。
二択でもなければ、他の人の意見でもない、自分にとっての唯一の色に確信を持つ。
制作やアートとは、自分にとってシンプルであること。
まっすぐな目で筆を 持つ子ども達を見ていると、そういう風に感じます。
 


さて、出来上がった作品の数々は、わくわくするような、ビビッドカラーづくしでした。
春=パステルカラー、というのは、日本限定の固定概念なのでしょうか。
考えてみれば、春の花も草木も、野菜も果物も、みんな、色が濃い!
その濃い色に詰まったビタミンやエネルギーを素直に表現すると、確かに、こうなるのかも 知れません。

 

おやつ

 

-ルバーブのタルト
-麦茶風味のフォンダン・ショコラ
-マドレーヌ各種(レモン/ローズペッパー)

 

季節のおやつを用意してくれるのは、今回もフランス女性キュイジニエのモード・ガスニエ・デュビュイさんです。

ルバーブは、フキにも似た茎状の果物。酸っぱくてほんのり野性味もあり、まさに春の味です。グリーン&ピンク、色もきれいで、爽やか味のタルトでした。
中のチョコレートがとろ〜りのフォンダン・ショコラは、何と麦茶風味!濃厚な甘さが、麦茶の香ばしさで引き締まって、後を引く美味しさでした。
マドレーヌは、ほろ苦レモン味と、スパイシーなローズペッパー味。甘すぎず、大人も嬉しい味でした。

 

Les Passantes
contact@lespassantes.fr

 

 Column by 関美智子/Michiko Seki
フランス在住セラミック作家、アトリエCERAMICHI主催
コンテンポラリーでありながら同時にナチュラルな美しさも表現したセラミック作品を創作
レストランやカフェの器なども手がける
その他、展示会でアート作品を発表
セラミック(陶芸)をベースに様々なクリエイティブ活動を広げている
www.ceramichi.com