-014.最優秀小物賞!!

生活に役立つ便利グッズが増えてきた世の中ですが…
もし、私が“優秀小物賞”を選ぶ選考委員だったら…(そんなイベントは存在しないと思うのですが)
私は間違いなく“風呂敷”を推薦します。
4世代一緒に、ひとつ屋根の下に暮らしていた私は、子供の時から日常的に風呂敷を使っていました。
曽祖母は身の回りのものを風呂敷に包んで片付けていたし、祖母も母も旅行に行く時には風呂敷に服などを入れて、

大きなバックに詰めていました。
ちょっとご近所に何か持って行く時にも、さっと風呂敷に包んで…
だから、修学旅行も夏休みのキャンプも、お友達の家にお泊りに行く時にも、私は風呂敷に荷物をまとめていました。
多分、大学生の頃から…何となく日本の古き良きものよりもモダンなものに心奪われ、風呂敷からしばらく遠ざかりました。
そして、Parisに住みはじめて、改めて“風呂敷”の素晴らしさに気づき…
以来、我が家では風呂敷は無くてはならないものとなりました。
家族での旅行も、子供達がお泊りに行く時にも、風呂敷は大活躍!!
以前、長女と長男だけで、義両親の家に1週間ほど、泊りに行ったことがあります。
義母はスーツケースを開けてビックリ!!
スーツケースの中に沢山、プレゼントが入っているかと思ったそうです。
「あまりにキレイで…しばらく眺めていたわ!!」と。
彼も旅行の準備をしている私の横に来て、いつも言います。
「本当に美しいよね。僕の奥さんは日本人であることに誇りを感じるよ」と。
なんだか大袈裟みたいですが…
包みたいものの大きさや形に合わせて、自由自在に形を変え、品の良い佇まいで傍にいてくれる。
必要のない時には小さくまとまってくれて、お行儀良くしていてくれる!!

ねえ、『最優秀小物賞』、みなさんも納得ですよね?

 

 

 column by  中村江里子/Nakamura  Eriko
1969年東京都生まれ
立教大学経済学部卒業後、フジテレビのアナウンサーを経て、フリー・アナウンサーとなる
2001年にフランス人のシャルル エドワード バルト氏と結婚し、生活の拠点をパリに移す
妻であり、3児の母でもある
現在は、パリと東京を往復しながら、テレビや雑誌、執筆、講演会等などの仕事を続ける
著書に「エリコロワイヤルParis Guide」(講談社) 、「エリコ・パリ・スタイル」(マガジンハウス)
「ERIKO STYLE暮らしのパリ・コラージュ」(朝日新聞出版)新刊

「女四世代、ひとつ屋根の下」「マダムエリコロワイヤル」ともに(講談社)と多数
http://www.eriko-nakamura.com/

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コメント: 5
  • #1

    JRR (月曜日, 02 4月 2012 01:41)

    アメリカ在住です。風呂敷は本当に変幻自在の布だと思います。こちらの友人に和柄の風呂敷をお土産として贈った際に、柄が美しいということからタペストリーとして飾っていました。たった一枚の布ですが、合理的に使えて、なおかつ日本の文化も伝えられるので重宝しています。
    私も風呂敷の使い方を祖母から教わりました。当たり前ですが、祖母は彼女の母から教わり…。そのように遡って考えて行くと、使い方一つにも歴史があるように感じます。伝統を風化させない為にも、大事に使って行きたいと思います。

  • #2

    Kagami (木曜日, 05 4月 2012 17:30)

    日本人でありながら、私は風呂敷の存在を忘れていました。。私も海外在住なので日本に帰ったり、そのほか何かとトランクを使う機会があるのですが、こうやってまとめれば良いんですね!!
    引き出しに眠っている風呂敷を活用いたします!!
    ありがとうございました!!

  • #3

    Yuko.H (金曜日, 06 4月 2012 17:54)

    私の祖母も母も何かを片付ける時に風呂敷に包んでいたのを思い出させてくれました。私は今、イギリスに住んでいますが、帰国した時に友人がプレゼントしてくれた風呂敷に包み方の説明書がついていました。お使い包み、隠し包み、二つ結び、瓶包み、瓶二本包み、すいか結びなどなど。。今度、友人のところにディナーなどに招待された時にはワインを紙袋ではなく、手さげ部分も作れちゃう風呂敷で持っていこうと思います。こちらの友人達にもきっと興味を持ってもらえると思います。素敵なお話をありがとうございました。

  • #4

    yuko_mayte (日曜日, 09 12月 2012 23:55)

    とっても、お洒落と思います。 私は集めるだけではなく使わなくっちゃ !! Yuko

  • #5

    幸代 (金曜日, 29 3月 2013 11:01)

    納得!私も海外経験者ですが、海外に住むと日本の良さや、日本的な物にシンパシーを感じてました。江理子さんが大切に育てられた証である風呂敷、以前は、古臭い印象を持っていましたが、成る程海外の方には新鮮に映るのですね。私も生活の中に取り入れてみようかな。