![スカイプ、こそだて、育児、女の子](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=630x10000:format=jpg/path/sb37c99077ee6b9eb/image/i65cef8d9050691e2/version/1278926486/%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%97-%E3%81%93%E3%81%9D%E3%81%A0%E3%81%A6-%E8%82%B2%E5%85%90-%E5%A5%B3%E3%81%AE%E5%AD%90.jpg)
沖縄の家族とのコミュニケーションは、スカイプ。ベッカムもイタリア単身赴任時代は、スカイプで子供の勉強をみていたらしい。
ビデオ電話なんて、 便利な時代になったものだ。それも基本タダというのはありがたい。
ヘッドセットではなく、マックの内蔵マイクとスピーカーを使っているので、まるで娘が湘 南の家にいるように声が響く。
スカイプでやりとりを始めた頃は、お互いにぎこちなかった。なんだかおきまりのご挨拶。ヘンな感じ。
![沖縄、りんけんバンド、パパ、こそだて](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=300x1024:format=jpg/path/sb37c99077ee6b9eb/image/i1e945d29b9891cd1/version/1278926486/%E6%B2%96%E7%B8%84-%E3%82%8A%E3%82%93%E3%81%91%E3%82%93%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%89-%E3%83%91%E3%83%91-%E3%81%93%E3%81%9D%E3%81%A0%E3%81%A6.jpg)
パパ:「こんにちは」
娘:「こににちわ」
パパ:「学校はどうだった?」
娘「たのちかった」
そのうち娘が画面から隠れてしまう。「みえないよ〜」といっても、もじもじして画面に頭を少し覗かし、チラッこちらを見て、また隠れてしまう。その理由を聞いてみると、「だってはずかちいんだもん」という。でもお話しようと根気よくねばってみる。でも画面に出てこない。さらにゆっくりと「なんでよ〜」と聞いてみる。すると「だってパパのおかおをみるとさびしくなっちゃうんだもん」。ジ〜ン! そんなこといわれたらウルッとくる。だってパパも同じキモチだったから。
そっくりなうなじの髪の毛の生え方で、親子であることを確認(笑)。スカイプのシチュエーションはいろいろ。
でも回を重ねるごとに段々慣れてくる。向き合っていても娘は話をせず、なにかをやっている。パパは普段見られない娘の姿を見ているだけで嬉しい。 そのうち見かねたママが「二人ともお話しないならもうやめなさい」という。すると娘とママの小競り合いが始まる。そして娘は泣いて悔しがっている。ヒクヒクしている娘。パパはそれを黙って見ている。落ち着いてから泣いた理由を聞いてみる。
「だって、だってパパにおうたをきいてもらおうとじゅんびしてたのに」。ジ〜ン! 口べたなパパを見越して、娘はスカイプするために考えていてくれたのだ。なんといとしき娘よ! ウルッ。
最近はスカイプをすることの考え方を変えた。沖縄と湘南の家を繋ぐ窓。向き合って顔を見て話をすることに縛られなくていい。電話だと話すという行為をしないといけないが、スカイプなら一緒に家にいるように流れる時間を共有できる。娘はお絵かきをし、パパはギターを弾いていたり。姿を見て声を聞けれ ばパパは幸せ。娘は出来上がった絵を見せてくれる。
「これがねママで、これがね、これがパパ」。上手だね〜。そういうととても嬉しそうな顔をしてくれる。ジ〜ン! 娘はお絵かきを一生懸命する姿を パパに見られていることを、ちゃんとわかっているのだと思う。いや、見せてくれているのだと思う。ここに立派なコミュニケーションは成立しているのだ。
![沖縄、海、パパ、子育て](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=300x1024:format=jpg/path/sb37c99077ee6b9eb/image/ibaa00fd8ac414433/version/1278926486/%E6%B2%96%E7%B8%84-%E6%B5%B7-%E3%83%91%E3%83%91-%E5%AD%90%E8%82%B2%E3%81%A6.jpg)
「パパ? パパはせかいでいちばんわたちがすきでちょ」
「うん、一番大好きだよ」
「いちばんあいちてるでちょ」
「一番愛してるよ」
そして1時間の楽しい時間は終わる。
「わたちがきるからね。それでなにかいうことあるでちょ?」
「あー、アイラブユー?」
「もう! パパァ〜!」誰かに似てきたなと密かに思う。「じゃね、シーユー!」
スカイプの画面がシュッと閉じ、マックのモニターに反射する自分の姿を見て、
また一人暮らしの日々に戻る。
湘南を離れて娘を一人で沖縄で育てるのは並ではないと思う。気丈なママには感謝している。なかなかいえないのでここでいっておこう。いつもありがとう。しかし、そんなママを、そして遠く離れたパパを悩ます事件が起こるのであった。