-010.カップケーキシートでメッセージ

3月11日東北太平洋沖地震により、亡くなられた方々に心からお悔やみ申しあげます。そして、被災された方々に謹んでお見舞い申しあげます。一日でも早くみなさんに笑顔の生活が戻ることを祈っています。

準備するもの:カップケーキシート、クレヨン、毛糸、針、はさみ、厚い本

※ はさみと針を使う作業は、大人の人にお願いするか、必ず大人の人と一緒に作業して下さい。

※ 針は、手芸用の先が丸く、安全なものを使用しています.
対象年齢:3歳以上
所要時間:20分
1.まずは、カップケーキのシートを平にします。こぶしを作ってぐるぐる、押さえましょう。
2.たくさんできたら、厚い本にはさんでしばらく待ちます。
3.シートにクレヨンやペンでメッセージをかいていきます。
4.次は、針に毛糸を通し、順番に針で刺してシートをつなげていきます。
 

6.できあがり!

 

パリに住むM三姉弟妹も日本に何が起こったかをちゃんと知っています。今回は、日本に住む人たちのことを思って、メッセージを描きました。
MOEちゃんは、たくさんの言葉を書きたくて、なが〜〜くなりました。
「♡みんなガンバレ LOVEガンバレ♡」
この気持ち、日本に届け!!
小学生5年生の12月4日、私は、バレーボールの試合で少し遠くの町にいました。
前日におじいちゃんから電話があって、「しょうちゃん、泊まりに来ないかな?」小学校に入ってから、土曜日になるとおじいちゃんとおばあちゃんのお家にお泊まりに行っていた私は、高学年になると友だちと一緒に遊ぶの楽しくて、そっちを優先。そんなことを知ってか、いつの頃からか、おじいちゃんは、私が泊まりに行くと、お駄賃で50円をくれました。段々、断ることに胸を痛めて、バレーボールなんかのちゃんとした理由がある時は、少し気持ちが軽かった。その日の電話でおじいちゃんは、何だか、本当に来て欲しそうだった。
 
体育館の放送で呼び出されて、友だちのお母さんの車でおじいちゃんのお家に向かった。表には、救急車が停まっていて、ざわざわしていた。お兄ちゃんとお姉 ちゃん、そしておばあちゃんがいた。救急隊員の人もおじいちゃんの寝ている近くにいた。「おじいちゃん死んだよ〜」、おばあちゃんが泣きながら私に伝え た。人生で初めての大切な人の死でした。お葬式までの間、お線香を絶やしてはいけないと、私がその係になって、ずっとおじいちゃんの傍にいた。
棺に入ったおじいちゃんに最後の挨拶。私の手をお母さんが掴んでおじいちゃんの身体を一緒に触った。「この冷たさを忘れちゃだめよ」私はうなずいたけど、今 となっては、どんな温度だったか忘れてしまっている。次にその冷たさに触ったときに思い出すのかな?なんて思ってます。
 
お葬式が終わってから、私は思い立ち、おばあちゃんのお家から小学校に通うことにした。私は、家族5人だけど、おばあちゃんは、一人。勝手に「自分しかいな い」と思って、学校の道具を全部持ってきた。歩くとちょっと遠いけど、途中で友だちのお家に寄って行けば寂しくないし、他の学校の小学生とすれ違う時だけ下を向いて歩けば平気。6年生になるまでの約4か月をそうやって過ごした。今思うと、この4か月間で私は沢山の心の勉強をしていたのかな。
 
学校の帰り道、その日は、家族のお家へ。
大通りを1本入ると、小さな川が流れている。大半を道路で覆われていて、ところどころに現れる。その道の入り口は、三角になっていて、川が見えるようになっていた。友だちと別れて、ちょうどそこに差し掛かった時、私が顔を下にする正にその瞬間におじいちゃんが目の前に現れた。すぐに顔を上げたけど、もういなくなっていて、本当に一瞬の出来事。私に会いに来てくれた。もしかしたら、ずっと傍にいたけど、ちょっとだけ私にお知らせしてくれたのかな、「いつも傍に いるよ」って。
おじいちゃんは、4月12日に生まれて、12月4日に天国へ旅立ったのでした。なんだか、かわいいので私は気に入っています。

column by 酒井祥子/Sakai Shoko
2007年よりパリ在住
音楽イベントで子ども向けのアトリエを
企画・担当したのをきっかけに
フランス、ベルギーのイベントに参加
子どもと一緒に楽しむ仕事を模索中

コメントをお書きください

コメント: 2
  • #1

    さおり (土曜日, 07 5月 2011 15:46)

    祥子ちゃん、おじいさんへの思い、心に響きました。
    そんな、祥子ちゃんが大好き。

    今日のアトリエでのM三姉弟妹の作品、必ず日本に気持ちが届くはず!
    可愛い!カップケーキシートを利用するところがおしゃれだわ♡

  • #2

    shoko (日曜日, 08 5月 2011 11:26)

    さおりさん、ありがとう!
    「大好き」なんて、光栄です。
    おじいちゃんの存在って、本当に大きかったんだと。
    立派な人だったなと、理想の男性でもあり。

    みんなの気持が届くこと祈っています。