-003.綿棒/Bâtonnets

こどもの頃にお母さんの膝枕で耳掻きをしてもらった記憶、ありますよね。

今回はお国変われば耳のケアの仕方もそれぞれ、耳に関するエピソードです。

 

フランスは耳掻きというものがありません。

綿棒が主流で、しかも赤ちゃん&こども用はこんなぷっくりしたタイプ。

丸いふくらみがあるので耳の奥まで入ってしまうことがないのです。

赤ちゃんは無意識に、不意に頭を動かします。

耳掃除をいやがる赤ちゃんもいるでしょう。

そんな時にも安心してササっと簡単にお耳のケアをしてあげられます。

日本の細い赤ちゃん用は、動いた拍子に突き刺してしまいそうでちょっと怖いのですが、

鼻のお掃除に、ちょっとした切り傷の消毒に、と細かいケアの時にはとても便利。

なので私は日本の物、フランスの物とふたつの綿棒を使い分けています。

 

そして、赤ちゃんを産んで初めて知ることってたくさんあります。

 みなさんはどのくらいの頻度で耳のお掃除をしていますか?

毎日お風呂上がりに綿棒でケアする方も多いと思いますが、

綿棒に付く汚れはそれほどではないですよね。

しかし、新生児の耳は思いのほか汚れています。

新陳代謝が良いからなのかもしれません。

フランスの産院では朝と晩に赤ちゃんの耳掃除を勧められます。

どちらかがお風呂上がりのケアの時と重なります。

そして、毎回綿棒が黄色くなるんです。

パリに住んでいたら、すっかり子供の時の耳かきの事を忘れていました。

そして、長男が2歳11ヶ月の時に、我が家で初めて耳掻き登場!!

よーく覗いてみたら、何やら固まりが…。
綿棒では取れなかった汚れの固まりが、耳掻きではきれいに取れ、
それを見た子供達は「わあ、大きな石だ!」と大喜び。
この日以来、子供達は耳掃除が大好きになりました。
「また、大きい石ある?」と。
そうそう、取れないですよね?大きい石は…
それにママの膝を独り占め出来るのも嬉しいようです!!

 

 

 

 

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column by  中村江里子/Nakamura  Eriko
1969年東京都生まれ
立教大学経済学部卒業後、フジテレビのアナウンサーを経て、フリー・アナウンサーとなる
2001年にフランス人のシャルル エドワード バルト氏と結婚し、生活の拠点をパリに移す
妻であり、3児の母でもある
現在は、パリと東京を往復しながら、テレビや雑誌、執筆、講演会等などの仕事を続ける
著書に「エリコロワイヤルParis Guide」(講談社) 、「エリコ・パリ・スタイル」(マガジンハウス)
  近著に「ERIKO STYLE暮らしのパリ・コラージュ」(朝日新聞出版)と多数
http://www.eriko-nakamura.com/