冬の夜長の季節になりました。今回は“ママぢから”実践編とまいります。
テーマは『所帯やつれ』。
まずはどういう状態が“所帯やつれ”にみえるのか、ご一緒に分析してみましょう。
髪につやがなく、まとめたロングの後れ毛がボサボサしている。
やつれ”というだけあってふっくらした人は少なく、多くは痩せがた。
頬はこけて血色がない。
目の下に“くま”。
基本すっぴん。化粧っけなし。
服がよれている。
服にはシミ、毛玉。乾いたご飯がこびりついていたりもする。
笑顔はなく、暗めで下を向きがち。
おわかりのように、肌質だとか顔の造作の美醜にはほとんど関係がないといえます。
肌状態は結果的にシンプルケアとなっているせいか、そんなに悪くないと推察されます。
しかもダイエットとは無縁の痩せ体形。
これは……。ちょっとしたことで変身可能ではないですか?例えば、
ヘアスタイルはショートかセミロング。前髪つき。
やせた体形はせっかくなので維持。のちのモード系をめざす。
シンプルケアは継続。余裕ができた時のスペシャルケアを楽しみに。
すっぴんでも最低限、つやつやリップクリームか口紅を。
眉がなければちゃんと描く。
クマは手っ取り早くコンシーラで隠しちゃう。
髪のほか、身体の先端部分の手入れをする。手のひら、足の裏、踵を保湿クリームで。
服は高価なものでなくてもいいから、清潔に。
時に糊の効いた白シャツにジーンズなどをはいてみる。
『所帯やつれは、日頃の育児疲れや嫁姑の人間関係や金銭的余裕のなさの積み重ね。
にじみ出てしみついちゃったもの。そんなに簡単になくなるものではないわよ』とおっしゃりたい気持ちはわかります。安楽な日々ではないですものね。でも、考えてみてください。あなたはちょっと疲れてて、女であることをちょっと忘れていただけ。ほんの少し気をくばるだけで、あなたは元の魅力的な自分に戻れるのです。しかも、苦労をしているその分だけ、人間として、いいえ、女性としての深みを知らず知らず身につけているのです。
小綺麗に装うことだけに無限の時間を費やして、しなやかさと軽やかさの区別もつかないようなぺらっぺらな女性になんて負けないでください。
あなたは結婚もし、ややこしい人間関係をも乗り越えて、子供も産んだ女の中の女。
女ぢから”はすぐに取り戻せます。
そのためには、まずは変えやすく解りやすいアウトサイドからとりかかる手法が効果的だと思うのです。
それでは、また次回。皆さま、どうか楽しいママライフを。
column by 岩本麻奈/Iwamoto Mana
皮膚科専門医
東京女子医大卒、慶応大学医学部で研修。市中病院で勤務ののち1997年に渡仏
現在はコスメプロデューサー、クリニックのコンサルタント
化粧品会社コンサルタントを務める傍ら、美容ジャーナリストとしても活躍
オリジナルコスメ『マジエージュ』も評判
近著に『女性誌にはゼッタイ書けないコスメの常識』(ディスカバ−21)と多数
18.17.16歳の母でもある
www.dr-mana.com
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