-001.秋をたのしむ-1

プロローグ

 

フランスに来て13年、セラミック(陶芸)作家としての活動を始めてから3年、

同じく陶芸アトリエCERAMICHIを主催してから3年目を迎える、関美智子です。

 

私にとって、ものを創るひとりの表現者でいることは、基本となる根っこの部分です。

でも、同時に、周囲とも融合できる存在でいたいと思っています。

週のうち半分は制作をする時間、残りの半分は陶芸アトリエをオープンする時間、という風に分けているのは、そのためです。

 

今までずっと、アトリエは大人の方のみに行っていました。

それは、大人向けと子供向けでは、多少、目的が変わるのではないかと思っていたからです。

 

陶芸をやってみたいという大人の方には、ものづくりをやってみたい、料理、インテリアに興味がある、

あるいは老後の楽しみに、などという理由の他に、癒されたいという無意識の気持ちがあります。

大地のぬくもりである土に触りたい、という思いは、誰にもある感情です。

特に癒しを求めている人にとっては、ごく自然の流れです。

 

子供の場合は、大人とは違います。

純粋なので、社会的に縛られた大人のように自分を見失ってはいません。

自分を見つけていないだけなのです。

私ができること。

それは、大人の方に対しては、自分を取り戻し、そして創作を楽しむためのリラックスの場を提供すること。

そして、子供たちに対しては、自分を発見してから創作に至るまでのきっかけづくりのお手伝いをすることではないかな?

と思います。

 

誰かの役に立てるということは、私自身の喜び=癒しにも繋がっています。

かつて自分のアトリエを持たなかった頃、私も疲れていた時に、人のアトリエで創作ができたことによって、救われました。

私も、そんな風に、自分のアトリエをみんなと共有することができればいいなと思います。

 

子供アトリエを始める前に、まず、私自身の準備が整っていないと、、、と感じていました。

まっすぐで純粋な子供達に、いい加減な曲がった気持ちで接する事はできません。

今年の夏、さまざまな出来事を経て、自分に対する迷いが消えてぱっと目の前が明るくなったことをきっかけに、

そろそろかもと思い始めたのでした。

 

こんな風にして、お子さん向けアトリエを始める事になったのでした。

次回は、テーマ季節をたのしむについての私の思いを綴ります。

 

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 Column by 関美智子/Michiko Seki
フランス在住セラミック作家、アトリエCERAMICHI主催
コンテンポラリーでありながら同時にナチュラルな美しさも表現したセラミック作品を創作
レストランやカフェの器なども手がける
その他、展示会でアート作品を発表
セラミック(陶芸)をベースに様々なクリエイティブ活動を広げている
www.ceramichi.com