-016.モンサンミシェルへのドライブ

パリ旅行記第3弾。今回のパリ旅行は7月22日~28日まで娘と妻の3人での5泊7日の旅(長男はサッカー合宿中)。2年前に出会った松永さんファミリーとの再開がメインイベント。松永さんファミリーには、家族みんなで炭酸水道がある公園でのピクニック、学さんカーでのミニドライブ、麻衣子さんとモエちゃんのガイドによるパリお買い物ツアーなど、本当に贅沢で素敵なひと時を作って頂きました。感謝感謝です!!

 

パリ旅行記第3弾では、そんな旅行中で訪れたモンサンミシェルへのミニトリップについて描きます。今回、妻と娘が今回どうしても行きたいと言っていたのがモンサンミシェル。調べるとパリからレンヌまでTGV、そこからツアーバスでモンサンミシェルヘ、というのが一般的ですが、せっかくなので、私たちはレンヌからレンタカーを借りてみることにしました。フランス語は全く駄目で、海外ドライブ経験は殆ど無し、しかも東京ではずっとクルマのない生活なのでちょっと不安もありました。。。が、そこで活躍したのがGoogle street view~!

出発前にレンヌ駅前のハーツレンタカーから、どこでどう曲がって、どういう高速道路を使って、モンサンミッシェルまで行くのか?を日本で完全にシミュレーションできました。せっかくの気ままのドライブのつもりなのに、緻密な計画になりすぎる感があり、少しつまらない、という面もありますが…実際、当たり前ですが、Googleストリートビューどおりの道が次々に現れ、難なく、ドライブできました。これは安心、そして使えます!(が、アクシデントもなく、少々つまらない…)当日、我々はパリのオステリッツ駅を7:32に出発、サンマロ行きのTGVに乗って、田園風景を眺めながら、レンヌに10:00頃に到着。

 

レンヌ駅では、駅前のハーツを探すのには、随分迷い、SNFCの駅員のおじさんらに助けてもらいましたが、やっとのことで発見。ここでは事前にチェックしていたGoogle情報が間違っていたため、かなり、手惑ってしまいました。そして、予約した小型のオペルを借りていよいよドライブスタート。

 

左ハンドルに慣れるまで街中をゆっくり走行、家族にも心配をかけつつ、ピリピリとスタートしましたが、難なく街を出て高速道路へ。バカンス中だからか?嬉しいことにトールゲートは開放状態でフリー。そして、欧州独特のロータリー型の交差路を次々にクリアしながら、真っ直ぐな高速道路をひた走った後、高速を降りて、長閑な麦畑の田舎道をガタガタと抜け、ブルターニュの独特な石造建築を駆け抜けながら、途中で見つけた牛や羊の牧歌的な田舎の風景を撮影したりしながら、のんびりと90分ほどで海辺に立つモンサンミシェルに辿り着きました。

モンサンミシェルの第一印象は「気持ちいい場所だなぁ」ということ。ガイドブックでは教会建築の荘厳さが印象的ですが、何よりロケーション、周囲の浅瀬海岸の広がる風景が抜群。かつては「モンサンミシェルに行くには、遺書を置いて行け」と言われたほど、潮の満ち引きの差が激しく、何人もの巡礼者たちが命を落とした場所。お城のような教会の周りには、ずっと向こうまで続いているかのような浅瀬に様々な人たちが裸足で散歩する光景、カモメが飛び交う光景、そして心地よい潮風、海の香りが心地よく迎えてくれます。

 

敷地内の入口には、外敵から守るための強固な門扉や石造りの防御壁、あるいは大砲や鉄砲を撃つのための壁の開口部が残っています。かつて百年戦争の時代には、英仏海峡に浮かぶ要塞として使われていたとのこと。様々な歴史や戦いが、今やこの平和な観光地になった、この建築に刻まれている。やはり、実際に来て見ないとわからないことがあるものです。

 

教会のてっぺんまでは、かなりの行列ができていたので、我々はあっさり登るのは諦めて、城壁のような通路から見える海岸線と、時折現れる可愛らしいお土産屋を適当にぶらぶらと楽しみながら、モンサンミシェルの佇まいを堪能しました。

 

お腹が空いたので、入口ゲートに近いところにあったシーフードレストランに入り、僕はムール貝とワイン、嫁と娘はイカスミのパスタを頼みました。適当に入ったレストランの割に、とても新鮮な、とても美味しい海鮮の味が印象的でした。

 


帰りは、観光地・サンマロに立ち寄りました。サンマロは、かつて国が認めた海賊「コルセール」の街として悪名高かった街、独立心に富み「フランス人でもブルターニュ人でもない、自分はサン・マロ人だ」というほど誇りが高い気質の街、世界初の潮力発電所を作った街だそうです。中世の雰囲気漂い、異様なほど高い城壁に囲まれた独特な街。

 

 

悪童海賊「レネ・ドゥゲイ・トルーアン」の像の前で記念撮影してきました。ここで美味しい牡蠣でも食べて行きたかったのですが、電車の時間があるため急いでレンヌへ戻りました。

 

帰りのTGVからは麦畑に沈む夕陽が綺麗に見えました。低い丘状の麦畑が広大に広がるなか、茜色の夕陽が沈んで行きます。日本で見る夕焼けとは異なり、地平の大きさを感じます。しかも、9時になっても、まだ明るい。目の前で嫁と娘は疲れて席でぐっすり寝ています。満足してくれたかなぁ。

 

 

パリに到着したのは夜の11時過ぎでした。たまには未知の場所をドライブもいいものです。今度はGoogleに頼らず、もっともっと気ままに行ってみたいものです。

 

 

column by 梶谷拓生/Takusei
 KAJITANI
エクスペリエンスデザインを仕事にしてます

技術やデザインやヒトを融合して新しい体験やサービスを創りだす仕事です

サッカーをこよなく愛し、今も地元チームのミッドフィールダーとして活動中
サッカー好きな長男、音楽好きの長女を持つパパでもあります